上根来でヒアリング

北海道大学大学院の先生がはるばる上根来にお越しになりました。分野は社会学で、大学院生はほとんどが修士論文フィールドに札幌近郊を選ぶ中、京都出身の大学院生がフィールドに上根来を選んだので、面白そうだからで来てみたとのことです。
初めて聞く上根来の話がいっぱい聞けて楽しかったのですが、集落内の踏査が一段と面白かったです。

これ集落の田んぼに水を当てるための水路跡。今はU字溝ですが昔は丸太を丸木舟のようにくりぬいた「丸太水路」だったそうです。これを延々と2km以上、川から集落まで引いたというから、「昔の人はすごいな」としか言いようがないですね。

さらに谷を渡すところは今はH鋼ですが、昔はやはり木製だったそうです。
百里会の皆さんが子供のころは、春先にこの水路の掃除を総出でするのが必須行事だったとのこと。緩い勾配だから、秋の落葉や雪解けの腐食や土砂流入で水路は詰まるというより埋まっていたのでしょう。小浜市は自然植生が常緑広葉樹林ですが、標高300mの上根来は落葉樹林ですから落ち葉も多いのです。
いやあ、今日は勉強になったなあ。